「妊活中は、お酒を飲んでいい?」
「男性もお酒を飲むと妊娠しにくくなる?」
お酒の摂取が妊活にどのような影響があるのか、気になる方も多いでしょう。
この記事では、アルコールが妊活中の身体に与える影響や、お酒をやめるべきタイミングについて詳しく解説します。
妊活中にお酒を飲んでもいい?
妊娠中のお酒はなるべく控えるのが理想的ですが、適量のアルコール摂取であれば身体への影響は少ないとされています。
ここからは、妊活中にお酒を飲む際に注意するポイントや、妊活中にお酒を控える時期について詳しく解説します。
妊娠前のアルコール摂取は「缶ビール1缶まで」が目安
妊娠を考える女性は、妊活中のアルコール摂取量についても気になるでしょう。
一般的に、妊娠前はアルコール度数5%の500ml入り缶ビールや缶チューハイであれば、1日1缶までが目安とされています。適度なアルコール量であればホルモンバランスへの影響が少なく、妊娠の可能性を大きく損なわないと考えられています。
しかし、同じ飲酒量でも酔う人と酔わない人がいるように、アルコールがどのくらい身体に影響を与えるかについては、個人差があります。
体調やホルモンバランス、ストレス状況によってもアルコールが身体に与える影響は異なるため、少しでも体調に変化を感じる場合はお酒を控えるのが無難です。
週に2〜3回は休肝日にしましょう。
妊娠の可能性がある時期は飲酒を避けよう
妊娠の可能性がある時期には、飲酒を避けましょう。
妊娠初期は胎児の重要な器官が形成される時期であり、アルコールを摂取すると胎児の発育に影響を与えるかもしれません。
妊活中は、飲酒以外だけでなく健康的な生活習慣を心がけることも大切です。バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠の確保をして、妊娠しやすい体づくりを心がけましょう。
妊活中の女性にアルコールが与える影響
妊活中の女性にアルコールが与える影響は、大きく4つあります。
適量のアルコール摂取であれば大きな問題はありませんが、妊活中にアルコールの摂取をするとどんな影響があるのか知っておくといいでしょう。
ホルモンバランスが乱れる
アルコールを摂取すると、ホルモンバランスが乱れる可能性があります。
アルコールと女性ホルモンの代謝される臓器は同じです。つまり、アルコールを過剰に摂取すると、肝臓はアルコールの分解に手一杯となり、女性ホルモンの代謝が妨げられてホルモンバランスが崩れます。
ホルモンバランスが崩れると、妊娠しにくくなるだけでなく生理不順や排卵障害を引き起こす可能性もあるのです。
妊娠しやすい身体を作るために、アルコール摂取量はもちろん、バランスの取れた食事や適度な運動などの生活習慣に気をつけることが大切です。
生理周期が乱れる
アルコールを過剰摂取すると生理周期の乱れを引き起こす可能性があります。
生理周期が乱れると排卵日が予測しづらくなり、妊活のタイミングを判断することが難しくなります。
適正量の飲酒でも生理周期が乱れる場合は、生理周期の安定を第一に生活習慣を整えていくことも大切です。
生理周期が安定化すると、妊娠の可能性が高まるかもしれません。
排卵、着床がしにくくなる
妊活中の女性がアルコール摂取をすると、排卵や着床に悪影響を及ぼす可能性があります。実際にアルコールは子宮内膜の状態にも影響を与え、受精卵が着床しにくくなるという研究結果も出ています。
アルコールを控えた健康的な生活習慣を維持すると排卵や着床機能の改善が期待できるので、飲酒がリラックス方法になっている人は違うリラックス方法を見つけてみると良いでしょう。
身体にストレスがかかる
過剰なアルコール摂取をするとストレスホルモンの分泌が促され、ホルモンバランスが乱れてしまいます。
ストレスホルモンが増えて生理周期や排卵周期が乱れる状況が続くと、妊娠しづらくなる可能性があります。
妊活中の身体に負荷をかけすぎないようにするため、お酒の量はほどほどにしましょう。
妊活中の男性にアルコールが与える影響
男性のアルコール摂取も、妊活にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。
妊活はパートナーとの協力が欠かせないため、男性がアルコールの過剰摂取した場合の悪影響についても理解しておきましょう。
ホルモンバランスが乱れる
アルコールを過剰摂取すると、男性ホルモンであるテストステロンの分泌が抑制されてホルモンバランスが乱れる原因になります。またホルモンバランスの乱れは、ストレスや疲労感を増大させる要因にもなります。
妊活中のアルコール摂取は適量であれば問題ありませんが、飲みすぎによるホルモンバランスの乱れに注意しましょう。
パートナーの妊娠しやすい時期には飲酒を控えて、パートナーと一緒に妊活に取り組む姿勢をもつことも大切です。
精子の量が減少する
過度のアルコール摂取は「精子の質」に悪影響を及ぼすことが知られています。精子の量は妊娠に大きく関わっており、男性不妊の原因の一つでもあります。
妊活中はアルコール摂取量を適正量に留めて、規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。
精子の運動能力が減少する
過度なアルコールは「精子の運動率」を低下させる要因としても知られています。
精子の運動率が低下すると卵子に到達できる可能性が低くなり、自然妊娠だけでなく人工授精や体外受精においても受精の確率が下がります。
精子の質を向上するためには、アルコール摂取量を適正に保ち、健康的な生活習慣を心がけることが重要です。
>>精子の質を高める方法について知りたい方は妊活中の理想の射精頻度についての記事もご覧ください。
勃起障害や射精障害を引き起こす可能性がある
アルコールを過剰摂取すると、性的欲求が脳内から生殖器に正しく伝わらなくなったり全身の血管拡張により陰茎に十分な血流が回らなくなったりした結果、勃起障害や射精障害を引き起こす可能性があります。
生殖機能を保つためには、適量のアルコール摂取に気を付けて、ほどよく休肝日を設けることが大切です。
妊活を円滑に進めたいなら、男性もアルコール摂取量や生活習慣を見直してみましょう。
当院では日本中の鍼灸院で唯一、精子観察用顕微鏡やSQA-iOという精液検査を自動でおこなう機械を導入し、定期的に精子の状態を観察しながら施術をしています。
>>五月が丘鍼灸治療院の男性不妊治療について、くわしくチェックする
妊活中にお酒を飲んでしまったときの対処法
生殖機能に影響しない適量のアルコール摂取であれば問題ないものの、お酒を飲んでしまったことで心配になる方も多いことでしょう。
妊活中にお酒を飲んでしまったときの対処法は次の4つです。
過度に心配しない
妊活中は適量であればアルコールを摂取しても大きな問題はないため、妊活中にうっかりお酒を飲んでしまったとしても過度に心配する必要はありません。
飲酒が生活の一部になっている人は、少しずつアルコール摂取量と頻度を減らしていくことを心がけていきましょう。自分に合ったストレス発散方法を見つけるのもおすすめです。
パートナーと協力し合う
妊活中のアルコール摂取を控えるためには、パートナーと協力し合うことが大切です。
今後の生活習慣について一緒に考えることで、より妊活に前向きな気持ちで取り組めるようになるでしょう。
お酒が共通の趣味である場合は、新たな趣味を見つけてみましょう。例えば、ウォーキングや軽い運動、趣味でリフレッシュするのも良いかもしれません。
妊活中におすすめの飲み物
妊活中にアルコールを控えたい方は、日常の飲み物を「お酒」から「身体に優しい飲み物」に変えてみましょう。
妊活中のおすすめの飲み物は次の4つです。
ノンアルコールビール
妊活中にどうしても飲酒したいと感じたときは、ノンアルコール飲料を活用するのがおすすめです。
最近では、ビールやワイン、カクテルなど、さまざまな種類のノンアルコール飲料が手軽に買えます。友人や家族との集まりで飲酒の機会がある場合でも、ノンアルコール飲料なら周囲の雰囲気を壊しにくいかもしれません。
ただし、ノンアルコール飲料であっても飲み過ぎには注意が必要です。ノンアルコール飲料には糖分が含まれている場合があるため、適正量を心がけましょう。
ルイボスティー
ルイボスティーにはポリフェノールが豊富に含まれています。
ポリフェノールの抗酸化作用によって体内の老化を抑えられるため、妊娠しやすい身体づくりにつながるという報告もあります。
ルイボスティーには、妊娠中に不足しがちな鉄分やミネラルが豊富に含まれているので妊娠を見据えている妊活中の人にもピッタリです。
1日2〜3杯程度が適量とされているので、適度な量で楽しみましょう。
ハーブティー
ハーブティーは、日常的に取り入れやすく心地よくリラックスできる飲み物です。カフェインを含まないため寝る前に身体を温める飲み物としても最適です。
ただし、カモミール、ジャスミンやレモングラスティーには子宮収縮作用があるため、もし妊娠したら避けるようにしましょう。
妊活中のお酒に関してよくある質問
ここでは、妊活中のお酒に関するよくある質問についてお答えします。
妊活中にお酒を飲むと妊娠しにくい?
アルコールを過剰に摂取すると、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が乱れる可能性があります。女性ホルモンのバランスが乱れは、生理周期や排卵の乱れにつながるため、妊娠しづらくなる要因になります。
妊活中のお酒はほどほどにして、妊娠しやすい環境を整えることが大切です。
妊活している人はいつからお酒をやめるべき?
妊娠初期にアルコールを摂取すると胎児の発育に悪影響を及ぼす可能性があるため、一般的には、妊娠の計画を始めた時点でアルコールの摂取を控えることが推奨されています。
妊娠が判明する前から禁酒を心がけるのが望ましいでしょう。
妊活中でもワインなら飲んでもいい?
ワインには健康に良いとされる成分が含まれていますが、妊活中はほどほどにしましょう。
どうしても飲みたい場合は、適正量を守り月経周期やパートナーと相談しましょう。ノンアルコールワインなどの代替品を選ぶのもおすすめです。
妊活中にお酒を飲む場合、排卵日を避けた方がいい?
アルコールはホルモンバランスに影響を与えるため、妊活中の女性は「排卵日」や「排卵日の前後」の飲酒を控えましょう。実際に排卵日近くにアルコール摂取すると妊娠率が下がるという研究結果も出ています。
男性は過剰なアルコール摂取によって勃起や射精に影響をきたすことがあるため、適量を心がけましょう。女性が排卵日付近のアルコール摂取を避けていることへの気持ちの配慮も大切です。
排卵日にお酒を飲んでしまったらどうすべき?
妊活中に排卵日にお酒を飲んでしまった場合、まずは過度に心配しすぎないことが大切です。一度の飲酒が妊娠に悪影響を与えるとは限らないので、今後の生活習慣を見直す良い機会と捉えましょう。
体内のアルコールが早く排出されるように、水分を多めに摂取してみてもいいかもしれません。
妊娠超初期にお酒を飲んでしまったらどうなる?
妊娠超初期の期間は胎盤が未完成であるため、アルコールが赤ちゃんに与える影響はほとんどないとされています。
しかし妊娠4週目以降になると、胎盤を通じてアルコールが赤ちゃんに伝わりやすくなり、胎児性アルコール症候群などのリスクが高まります。妊娠に気づいたらすぐに禁酒し、健康的な生活習慣を心がけましょう。
妊活中のお酒はほどほどに楽しもう!
不妊治療中は気持ちが一喜一憂し、ストレスが溜まりやすいことでしょう。
妊活が長引けば長引くほど「私は妊娠・出産できるのだろうか」と不安にかられることも多々あるのではないでしょうか。
そのような時にお酒を楽しく飲むことは決して悪いことではありません。
しかし過剰なアルコールの摂取をすると、ホルモンバランスが乱れ、女性男性ともに生殖機能の低下する可能性があるので、何事も「ほどほどに」が1番です。
当院では不妊カウンセラーが不妊鍼灸の施術をしています。
妊活中のアルコールに関する疑問や不安はもちろん、妊活に対するさまざまな相談に対応できます。不妊治療でお悩みの方は、お気軽に当院にご相談ください。
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