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男性不妊(授ける鍼灸)

五月が丘鍼灸治療院では、男性不妊にも力を入れています。
日本中の鍼灸院で唯一、精子観察用顕微鏡や精液検査を自動でおこなう機械を導入し、定期的に精子の状態を観察しながら施術をおこないます。

ここ数年は男性不妊に対する鍼灸施術の研究もしており、日本不妊カウンセリング学会にて学会奨励賞を受賞しました。

精子の濃度・運動率・勃起機能の向上

男性不妊には大きく3つの原因があるとされており、鍼灸治療では「造精機能障害」と「射精障害」に対しての効果が認められています。


男性不妊の原因

精子は約74日かけて作られるため、鍼灸治療の効果は少しずつ現れます。

精子の質が出産率に影響を与える

米国の研究※1では、それぞれの不妊治療において、以下の精子所見が出産率に関係していることがわかっています。

  • タイミング法:精子形態、運動率、精子数、総運動精子数
  • 人工授精:精液量、精子数、総運動精子数
  • ART治療:精子形態

体外受精の場合は、精液所見によって治療方法が変わります。
精液所見がよくない場合は、通常の体外受精(採り出した卵子に精子をふりかける方法)ではなく、顕微授精(採取した卵子1つに対して1匹の精子を針で注入する方法)が必要となります。

顕微授精は受精率こそ高いものの、受精後の経過は通常の体外受精の方が良好です。
精液所見を改善できれば、顕微授精ではなく通常の体外受精ができるようになるため、より良好な経過が期待できます。

また、顕微授精では見た目で良好な精子を1つ選んで受精させますが、研究報告※3によると、精液所見がよくない方ほど、射出精子中にDNA損傷がある精子が多くなることがわかっています。
つまり、見た目が良好な精子でもDNA損傷が起きている可能性があるため、顕微授精を行う場合でも精液所見を改善し、DNA損傷のある精子が選ばれる確率を下げることが大切です。

精液検査で「問題ない」と言われても手放しでは喜べない

これまで多くの方が、精液検査で「問題ない」と言われて安心していました。
しかし、男性不妊の研究が進むにつれ、その判断は必ずしも十分ではないことがわかってきています。

WHO(世界保健機関)は、精液検査の正常値を次のように定めています。

  • 精子濃度:1,600万/ml
  • 運動率:42%

このWHOの正常値は、自然妊娠したパートナーがいる男性の精液所見を上から順に並べた際の下位5%(5パーセンタイル)を基に設定されたものです。

一方、日本で実施された「妻が自然妊娠をした男性792人」を対象にした研究※2では、以下のような中央値が報告されています。

  • 精子濃度:8,400万/ml
  • 運動率:66%

自然妊娠したパートナーがいる日本人男性の中央値は、WHOの基準値よりもはるかに高い数値を示しています。
つまり、WHOの基準値を満たしているだけでは、必ずしも妊娠に適した状態とは言えないのです。

そのため、当院では、特に自然妊娠や人工授精での妊娠を目指している方に対して、この日本人男性の研究データ(精子濃度8,400万/ml、運動率66%)を目標値として設定しています。

統計データ

当院の施術による効果を統計データでお示しします。


運動精子濃度 期間B 施術介入後 PRE-POST比較

施術後:運動精子濃度 3035.2万/ml
施術前:運動精子濃度 1046.8万/ml

このように、統計学的に有意な運動精子濃度の上昇が確認されています。

タイミング法や人工授精の方にとって、運動精子濃度が上昇することはとても重要です。
運動精子が多ければ多いほど、受精する場所に到達する精子の数が増え、妊娠の可能性が高まると考えられます。

TESE(精巣内精子採取術)を受ける前に鍼灸治療を試してみませんか?

当院は、非閉塞性無精子症の方から多くのご相談をいただいています。
精子を作る場所は、どんな方でも同じです。当院の施術では、非閉塞性無精子症ではない造精機能障害の方の運動精子濃度が上がることが確認されています。
非閉塞性無精子症の方でも、わずかでも精巣内で精子が作られていれば、射出精液中に精子が出てくる可能性があります。

当院での治療例

当院で治療を受けられた方の中に、TESEで精子が8匹採取できた方がいらっしゃいました。
残念ながら融解時に精子が不動であったため顕微授精はできませんでしたが、その後も当院での施術を受けられた結果、射出精液中に合計5匹の運動精子を確認することができ、2匹の凍結保存にも成功しました。

TESEと鍼灸治療の順序

TESE(精巣内精子採取術)を検討されている場合、まずは鍼灸治療をお試しいただきたいと考えています。
TESEでは精子が存在する可能性のある精細管を採取するため、手術後の鍼灸治療では効果が期待しにくくなります。パートナーの方の年齢や卵巣機能の状態によってはTESEを優先すべき場合もありますが、時間的な余裕がある場合は、6ヶ月ほど当院での治療を試してからTESEに進まれることをおすすめします。

ただし、以下の場合には、鍼灸治療の効果は期待できません。

  • セルトリオンリー(TESEの結果でわかります)
  • AZF領域aまたはb欠失

まずはお気軽にご相談ください。お一人おひとりの状況に合わせて、今後の施術についてご説明させていただきます。

精子力を高める生活習慣の改善をサポート

精液検査の数値を改善するためには、生活習慣を整えることも大切です。
まずは、ご自身の生活習慣をチェックしてみてください。

お手軽精子健康チェック

  • たばこを吸っている
  • 睡眠不足である
  • ストレスを感じている
  • ブリーフ、ボクサーパンツをはいている
  • よくサウナに行く
  • 熱いお風呂が好き
  • 長風呂する
  • 膝の上でパソコン作業をする
  • 育毛剤を使っている
  • 肥満気味である
  • 飲酒量が多い
  • 自転車、バイクに乗ることが多い
  • 禁欲期間が長い
  • 食事の栄養バランスが悪い
  • 痛み止めをよく服用する
  • 胃薬をよく服用する

これらの項目が当てはまるほど、精子が弱っている可能性があります。

当院では、最新の学会や研修で得た知識をもとに、ご自身に合った効果的な生活改善のアドバイスをさせていただきます。また、院長ブログでも、精子の質を改善するための具体的な生活改善のポイントを紹介しています。

小さな習慣の見直しから始めていきましょう。

当院が選ばれる理由

確かな技術力と実績

当院では、男性不妊に対する鍼灸治療の研究を重ねています。
院長は医師や看護師、胚培養士が主に参加する日本不妊カウンセリング学会にて研究結果を発表し、学会奨励賞を受賞しました。

研究成果や医学会で発表されている先生方の実績ある手法を基本とし、より良い治療効果を目指して「スーパーライザー」というレーザー治療器を導入しています。

レーザー治療器の効果や仕組みについては、こちらでご確認ください。

専用機器の導入

当院では、2023年5月に株式会社ジャフコ様のご厚意で「SQA-iO(精子自動分析機)」を導入しました。以前は院長が顕微鏡を使って目視で精子をカウントしていましたが、SQA-iOの導入により、さらに詳しいデータがわかるようになりました。

特に、精子の動きや元気さを示す「高速前進運動精子濃度」や「高速前進運動率」、「SMI(精子運動性指数)」といった数値を測定し、これらを改善することで、タイミング療法や人工授精を受けられている方の妊娠率向上が期待できます。また、SMIの改善により体外受精での受精率が高まることも報告※4されています。

施術の効果をデータで確認できるため、ご自身の精子の変化を客観的に把握していただけます。

お問い合わせ・予約方法

当院では、妊娠を目指すご夫婦のために、豊富な経験と科学的根拠に基づいた鍼灸施術・整体施術を提供しています。
以下のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。

  • 精子濃度が低い
  • 運動率が低い
  • なかなか勃起しない
  • 中折れする(途中で硬さが維持できなくなる)

男性不妊や性機能に関するお悩みは、なかなか相談しづらいものです。
当院では、お一人おひとりのお悩みに丁寧に対応させていただきます。

ご予約・お問い合わせは、こちらから承ります。まずはお気軽にご相談ください。

参考文献

※1 Fertil Steril 2022; 118: 852(米国)doi: 10.1016/j.fertnstert.2022.08.012

※2 BMJ Open.2013;3:pii:e002223

※3 歯科学報,103(3):223-230

※4 日本不妊学会雑誌 45:95-100 2000

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    06-6878-2209

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