多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で排卵がうまくいかないと悩む方は少なくありません。
なかなか排卵せず、治療を続けても思うような結果が出ないと、不安や焦りを感じてしまうこともあると思います。
五月が丘鍼灸治療院にも、そうしたお悩みを抱えて来院される方が多くいらっしゃいますが、鍼灸施術でからだの状態を整えていくことで、わずか3ヶ月以内に自然妊娠された方もおられました。
今回は、排卵障害を乗り越えて妊娠に至った当院の実例をご紹介します。

多嚢胞性卵巣症候群で自然妊娠した事例
今回ご紹介するのは、多嚢胞性卵巣症候群による排卵障害に悩まされていた33歳と29歳のお二人の事例です。
妊娠までにどんなお悩みがあり、どう改善されたのかをまとめています。
排卵誘発剤が効きづらかった状況から自然妊娠|33歳女性
■ ご来院時の状況
多嚢胞性卵巣症候群では、小さな卵胞が卵巣内で渋滞を起こす「ネックレスサイン」という典型的な症状があります。
ネックレスサインがあると、排卵しづらくなります。
この方にも「ネックレスサイン」が見られ、クロミッドやレトロドールといった排卵誘発剤を使っても卵胞がなかなか育たない状態でした。
タイミングを取る以前の段階で悩まれ、当院にご相談くださいました。
■ 経過
鍼灸を始めて1ヶ月後、エコー検査でネックレスサインが消失。
通院から3ヶ月目には、薬を使わない周期で自然妊娠されました。
■ 院長コメント
鍼灸施術には卵胞の発育を整える働きがあるとされており、海外の論文でも効果が報告されています。※
実際に普段施術をしていて、卵胞発育や排卵がスムーズになるケースは少なくないと感じています。
※Kuang et al.Evidence-based complementary and Alterative Medicine2013
人工授精6回でも授からず…採卵前に自然妊娠|29歳女性
■ ご来院時の状況
人工授精を6回おこなったものの妊娠には至らず、いよいよ体外受精へ進もうかという段階で当院に来られました。
ネックレスサインもあり、排卵誘発剤を使っても卵胞が育ちにくく、排卵も不安定な状態でした。
■ 経過
卵子の質を上げるには、3ヶ月ほどかかると考えられています。
この方は年齢が若かったため採卵は少し先に延ばし、まずは卵子の質の改善に取り組むことにしました。
鍼灸施術を始めて1ヶ月後、薬を使っていない周期に自然妊娠されました。
■ 院長コメント
採卵に進む前のステップで体の状態が整い、自然妊娠という形での卒業につながりました。
当時はまだ保険診療が始まっておらず、採卵には大きな費用がかかっていました。
多嚢胞性卵巣症候群の方は採れる卵が多いため、すべて顕微授精になると、一度の採卵で80万円〜100万円かかるケースも珍しくありませんでした。
今でも採卵には費用も体の負担もかかりますが、当時はより一度の採卵で妊娠・出産につなげることが強く求められていました。
多嚢胞性卵巣症候群でも自然妊娠できる可能性があります

ここまでご紹介したように、多嚢胞性卵巣症候群でも自然妊娠に至った方はいらっしゃいます。
さらに、当院では、体外受精や顕微授精などの治療を進めていた方が採卵の合間に自然妊娠されるケースもあります。
例えば最近では、次のような事例がありました。
- ・採卵の成績が思わしくなかった41歳・42歳の方が、採卵の合間に自然妊娠
- ・39歳の方が、採卵の合間に人工授精で妊娠
治療のステップを上げる段階にあっても、からだを整えておくことで思いがけないタイミングで授かる力が引き出されることがあります。
「卵子の質が改善するまでに3ヶ月はかかりますよ」とお伝えすることが多いのですが、
どの周期にもチャンスはある——
そんな想いで、私自身も毎回ひそかに期待しながら施術しています。
もちろん、お休みする周期があってもかまいません。
ご自身の体調や気持ちに寄り添いながら、無理なく取り組んでいきましょう。
大阪府吹田市で不妊鍼灸をお探しの方へ

妊活に取り組む中で、「自分に合ったサポートを受けたい」と感じていませんか?
五月が丘鍼灸治療院では、不妊カウンセラーの資格を持つ鍼灸師・内名博志が、科学的な根拠にもとづいた施術で妊活をサポートしています。
当院は、多嚢胞性卵巣症候群や男性不妊など、さまざまなケースに対応してきた実績があり、6ヶ月以上通院を継続された方の妊娠率は78.9%にのぼります。
「夫婦で授かる」を大切な理念とし、女性だけでなく男性側へのアプローチも重視しています。
妊活で悩みや不安を感じている方は、どうかひとりで抱え込まずにご相談ください。お二人らしい妊娠のかたちを、一緒に考えていければと思います。
コメント