血中ビタミンD濃度が高くなると妊娠率が1.35倍に上昇!!
Hum Reprod 2019; 34: 2163 doi: 10.1093/humrep/dez170 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31665286/
妊活中の皆さん、ご自分のビタミンD濃度はご存知ですか?
この報告では妊活歴3ヶ月未満の女性522名(30〜44歳)を対象に、血中の25OH(ヒドロキシ)ビタミンDの濃度を測定し、最大12ヶ月先まで前方視的に観察しています。
その結果、血中の25OHビタミンDの濃度が50ng/ml以上の方は30~40ng/mlの方と比べて
妊娠率が1.35倍高かった
と報告しています(522人中257人が妊娠)。
妊活とビタミンDの関係
日常生活ではビタミンCやビタミンBの名前を聞くことは多くあると思いますが、ビタミンDについてはあまり聞かないのではないでしょうか。
ビタミンDは主に骨の形成に関わっていて、妊活においては卵子の質やAMH(抗ミュラー管ホルモン)、着床に関わっているとされています。
当院の患者さんでも、ビタミンDの検査で引っかかる方が少なくないです(基準値30ng/ml)。
様々なところで妊活とビタミンDの話は見聞きするので、妊活中の方は是非病院でビタミンDの濃度を測ってみてはいかがでしょうか。
血中ビタミンD濃度ごとの妊娠率
この報告中で妊娠した方の平均年齢は33歳で、平均血中ビタミンD濃度は36ng/mldでした。
血中ビタミンD濃度30~40ng/mlの方を基準にすると50ng/ml以上で1.35倍、
20ng/ml未満の方は0.55倍Σ( ̄ロ ̄lll)
となったようです。
血中ビタミンD濃度が20ng/ml未満の方は30~40ng/mlの方と比べて45%も妊娠率が減少するというのは驚きですね。
また妊娠までに6ケ月以上を用したのは血中ビタミンD濃度が20ng/ml未満の方で51%、30~40ng/mlの方で28%、50ng/ml以上の方で15%だったようです。
これからも血中ビタミンD濃度が高い方が早く妊娠できることがわかりますね。
日光を浴びて鮭ときのこを食べよう
ビタミンDは日光にあたることでも作られます。
毎日少しは日光を浴びてください(過度な紫外線対策はビタミンD生成を阻害するかもしれません)。
また鮭やきのこにも多く含まれているので、これらのものをしっかりと食べてください。
苦手という方はサプリメントで摂取すればOKです!
ビタミンDが過剰摂取(200ng/ml以上)になることはほぼ無いようなので、用法容量を守りながら続けてみてくださいね。
妊活は確率を上げていくことが大切なので、皆さんもしっかりビタミンDを摂取し、妊娠・出産を目指しましょう!!
五月が丘鍼灸治療院・内名博志
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