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院長ブログ・お知らせ

めっちゃ大事やで!妊活にビタミンDが大事な理由5選

ビタミンDは大事

先日、私が所属する一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)の公開講座に参加して来ました。

JISRAM 2023ー24「公開講座」

私自身も男性不妊鍼灸についてお話したのですが、他に2名生殖分野のスペシャリストの先生にもご講演していただきました。

その内のお一人が東京の杉山産婦人科丸の内院・院長の黒田恵司先生でした。

黒田先生は着床障害についての論文をいくつも出されているのですが、ご講演の中でビタミンDの重要性を説いておられました。

私も以前からビタミンDが足りない方は積極的に摂取した方が良いと思っていたので、患者さんにもススメて来ており、以前にはこのようなブログも書いています。

血中ビタミンD濃度が高くなると妊娠率が1.35倍に上昇!!

今回の内容は前回の論文とはまた別の論文からの内容になっているので、是非最後まで読んでみてください!

結論

①欠乏すると卵胞数や妊娠率が低下
②欠乏で着床障害の可能性あり
③濃度が高いと体外受精の妊娠率UP
④濃度がAMHと正の相関関係あり
⑤欠乏すると不育症のリスクup

①欠乏すると卵胞数や妊娠率が低下

Hum Reprod 2012; 27: 3015

この論文ではビタミンDが欠乏(>10ng/ml)すると卵胞発育や妊娠率が下がるとしています。

卵胞発育が下がるということはざっくりいうと育っている卵子の数が減るということや(卵胞だけ育って中に卵子がないまたは成熟していない場合もありますが)、発育しにくくなるということ意味します。

不妊治療において卵胞の数が減ったり、卵胞の発育が悪くなるということは致命的です。

②欠乏で着床障害の可能性あり

Fertil Steril 2014;101:447

この論文ではドナー卵子を使用して着床との関連を調べています。

ドナー卵子を使用しているので、卵子の影響は切り離して考えられるのですが、結果としてドナー卵子の移植を受ける方の臨床的妊娠率を調べたところ、ビタミンD不足(>20ng/ml)の方では妊娠率が有意に低下しているため、ビタミンD不足が着床に関連することが示されました。

③濃度が高いと体外受精の妊娠率UP

Hum Reprod 2012;27:3321

この報告ではビタミンD濃度が30ng/ml以上だと体外受精での妊娠率が高くなると報告しています。

人種間の差がありアジア人では関連性がみられなかったと報告していますが、一番差が出た人種では4倍も体外受精での妊娠率に差が出たようです。

この論文ではアジア人に差が出なかったのはそもそもの妊娠率が低いからと予測されていますが、他の報告から考えてもビタミンD濃度が私たち日本人の成績に影響してもおかしくはないでしょう。

④濃度がAMHと正の相関関係あり

Fertil Steril 2012;98:228
J Clin Endocrinol Metab 2012;97:2450

これらの報告では40歳以上の女性でビタミンD濃度とAMH(抗ミュラー管ホルモン)に正の相関関係があったことやビタミンD摂取によりAMHが増加したと報告しています。

AMHはざっくりいうと卵子の残りの数を表す数値で、ある程度育った卵胞から放出されます。

適度にあると良いのですが、卵子の数が少なくなってくるに連れて低下して来ます。

ビタミンD濃度が高くなればAMHが高くなるということは、ビタミンDを補充すれば卵子の数が増えるのかというとそうではありませんが、簡単に言うと発育する卵子の数が増えたり、しっかり発育してくれると思っていただけたら良いかなと思います。

卵子は排卵に向けて1周期あたり約1000個ぐらい目覚めるのですが、AMHを放出できるぐらい育った卵胞が今まで10個だったのが、ビタミンDを補充することで20個に増えるというイメージです。

AMHは卵子の質を表すわけではありませんが、AMHが高いほど妊娠率も高かったという報告もありますし、やはりビタミンDが足りない方は摂取しておいた方が良いでしょう。

⑤欠乏すると不育症のリスクup

Hum Reprod 2014;29:208

不育症とは何度も流産してしまうことをさすのですが、その原因の中に免疫因子というものがあります。

この報告ではビタミンDが低下すると免疫細胞に影響し、流産の原因になる可能性があるとしています。

なかなか妊娠できないのも辛いですが、やっと妊娠出来た!と思ってからの流産もかなり精神的にダメージを受けるので、できる対策は妊娠前からとっておいた方が良いでしょう。

以上5つの理由をお伝えしましたが、その他にもPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)や月経困難症への影響も示唆されているので、妊活には必須の栄養素と言っても過言ではありません。

摂取量は?

摂取量についてはきちんとビタミンDの検査をしてから(30ng/ml以上あると良い)、その数値に合わせて摂取することが望ましいです。

>20ng/mlの方は50㎍、20-30ng/mlの方は25㎍以上のビタミンDをサプリメントで摂取してください!

鮭やきのこからも摂取できますが、毎日は難しいと思うのでサプリメントがおススメです。

また日光を浴びることも大切なので、過度に日焼け対策はせずに少しは浴びてくださいね。

以上ビタミンDの有用性についてお話してきましたが、サプリメントについてはこちらをおススメしています。

mitas葉酸サプリ

上記のリンクから入っていただき、satsukigaokamitasとクーポンコードを入れていただくと初回1000円offでご購入可能となっております。

妊娠前から摂取することをおススメする葉酸が厚生労働省が定める400㎍入っていることに加え、ビタミンDが25㎍も入っているのでおススメです

五月が丘鍼灸治療院・内名博志

院長顔写真

院長 内名 博志

昭和60年生まれ
明治鍼灸大学(現、明治国際医療大学)卒

日本不妊カウンセリング学会:不妊カウンセラー
一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関):理事

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