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院長ブログ・お知らせ

2022年不妊鍼灸成績&現在までの不妊鍼灸成績

2022年の成績

早いものでもう1月も終わってしまいますが、2022年の不妊鍼灸の成績と2022年末までの累計の成績をご紹介します。

まず昨年は35名の方が妊娠されました!

※妊娠=胎嚢確認

流産の後にまた妊娠された方もいるので合計の妊娠周期数(妊娠が成立した回数)は36周期でした。

内訳は自然妊娠6周期、人工授精10周期、ART治療(体外受精や顕微授精)20周期。

一昨年は34名が妊娠されたので、一昨年と比べると1名増えました♪

一昨年の成績はこちらから

また46歳の方が妊娠・出産され、当院の最高年齢での妊娠記録を更新しました(以前は44歳)。

昨年は妊娠された方の累計が100名を突破し、数多くの方に喜んでもらえたことに嬉しさを覚えます。

当院は院長が全て施術しますので、施術者による技術力の違いや知識の違いはありません。

また基本的に一人につきっきりで施術し、他の方と同時に施術をしないので、他の方に話を聞かれることも無いですし、話を聞くこともほとんどありません(※予約が混みあった時は一時的に同時進行になることがあります)。

反面、1人で施術しているので1日に施術できる人数が限られてきます。

妊娠される人数だけを見ればもっと多い他の鍼灸院もあると思いますが、このブログの後に記載されている妊娠率を見れば違いがわかるかなと思います。

現在までの成績

また不妊鍼灸をご希望で来られた1人目(2013年)からカウントして2022年末までの成績は

妊娠された方107名(2回妊娠しても1人としてカウント)

第一子、第二子妊娠や流産後に再度妊娠した方もいるので、延べ妊娠周期数は119周期。

自然妊娠が29周期(33.3±4.5歳、最高年齢43歳)。
人工授精での妊娠が18周期(32.7±3.3歳、最高年齢39歳)
ART治療(体外受精や顕微授精)での妊娠が72周期(36.3±4.4歳、最高年齢46歳)

30歳未満:9周期
30~34歳:51周期
35~39歳:36周期
40~42歳:14周期
43~45歳:8周期
46歳  :1周期

全体の年齢は35.1歳±4.6歳(平均35.1歳で妊娠した方の95%が30.5歳~39.7歳)。

そして

3ヶ月以上の継続施術で妊娠率66.9%(107名/160名)
※3ヶ月以内に妊娠した方も含む

一昨年は60.3%(73名/121名)

6ヶ月以上の継続施術で妊娠率80.5%(107名/133名)
※6ヶ月以内に妊娠した方も含む

一昨年は80.2%(73名/91名)

妊娠された方の約70%が6ヶ月以内での妊娠でした!

一昨年と比べると特に3ヶ月以上継続施術での妊娠率が上がっていますね。

いずれにせよ、

継続は力なり

です。

卵子も精子も改善させるのに約3ヶ月はかかるので、ある程度継続していただかなければすぐには効果が出てこないことが多いです。

とは言っても自然妊娠した方の期間中央値は2.0ヶ月だったりします(平均は2.8ヶ月)。

また自然妊娠した29名の内、11名(37.9%)が施術開始1ヶ月で妊娠されています。

これだけ早く結果が出るのは偶然もあると思うのですが、当院に来られる方のほぼ全ての方が自己タイミングや病院でのタイミング指導でも妊娠出来なかった方たちばかりなので、1ヶ月で自然妊娠できるのは当院の施術によるところが大きいと思います(特に免疫的なところ)。

ART治療の成績

お次は採卵成績です。

採卵の結果が悪く、当院を受診される方も多くいらっしゃいますが、卵巣向けの施術をすることで、その方の多くが採卵個数が増加したり、胚盤胞の個数が増加する傾向にあります。


採卵成績は病院の技術力や刺激強度にも左右されるので、同じ条件で比べられる人は少ないのですが、

施術前後で同じ病院、同じ刺激強度で採卵された方を比較したところ、平均採卵個数が8.6個から10.0個、平均胚盤胞獲得個数が1.9個から3.5個に上昇しました(年齢は36.9±5.7歳、施術前後全31周期で比較)。

これらの平均経過年数は22.0ヶ月で施術前後で2年弱経っているのにかかわらず採卵数も増え、胚盤胞の個数も増えるという結果になりました。

また40歳未満に限れば平均採卵個数が11.9個から19.1個、平均胚盤胞獲得個数が2.6個から7.1個にまで上昇しました(年齢は33.8±4.7歳、施術前後全13周期で比較)。

これらは平均経過年数が36.0ヶ月で平均で3年経過しているのにもかかわらずここまでの良い数値になっています。

まだ母数が少ないのでこの先上にも下にもブレるとは思いますが、現状はこのような数字になっています。

続いて凍結胚盤胞移植の成績です。

当院が定める胚移植向けの施術プロトコルを完遂した全年齢で胚のグレード問わずの胚盤胞における凍結融解胚移植の妊娠率は50.3%(72/143)でした。

産科婦人科学会が出す最新の公式データ、ARTデータブック2020では全年齢を通しての凍結胚盤胞移植の妊娠率は40.6%となっているので、約10%は上乗せ出来ている計算になります。

産科婦人科学会ARTデータブックはこちらから

また複数回移植してから後になって着床障害(慢性子宮内膜炎、着床の窓のずれ、子宮内フローラの乱れ、子宮収縮)が見つかるケースが多々あります。

これらの検査に引っかかった方々のそれらに準ずる治療前の胚移植が17周期あるので、

わかっている範囲になりますが、子宮側の問題を除けば凍結胚盤胞移植あたりの妊娠率は61.2%(52/85)まで上がります(2021年末までのデータ)。

次に年齢別の凍結胚盤胞の移植の成績です。

30歳未満:50%(3/6)
30~34歳:51.1%(24/47)
35~39歳:48.2%(27/56)
40~42歳:45.6%(10/22)
43~45歳:63.6%(7/11)
46歳  :100%(1/1)

となりました。分母は少ないのですが、40歳以降の妊娠率が凄いことになっています。

さきほどのARTデータブック2020では40~42歳の凍結胚盤胞移植の妊娠率は29.9%、43~45歳の凍結胚盤胞移植の妊娠率は17.4%となっており、40~42歳も高いですが、特に42~45歳が大幅に高くなっています。

40歳を超えると胚盤胞に到達することが容易ではなくなりますが、胚盤胞にさえなってくれればこのような成績になっております。

以上が2022年末までの累計の成績です。

昨年も書きましたが、妊娠率〇〇%!!と謳っている妊活関連の治療院やSNSアカウントがありますが、妊娠率は分母と分子を何にするかによって大きく変わりますので、参考にされるときはできるだけ分母と分子の条件が明確なものを参考にしてください。

何も条件が書いていない妊娠率は全くアテになりません。

また私のところでは多くの方が妊娠されていますが100%ではありません。

継続的に通っていただいてもお力になれなかった方もいます。

時々思い返してはもっとできることはなかっただろうかと忸怩たる思いになることもありますが、今通われている方、今後通われる方全員が妊娠・出産できるように日々邁進していきます。

今年は私が所属するJISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)の研修会も復活するようなので、技術や知識を日々アップデートできそうです。

JISRAMについてはこちらから

それでは今後もこのブログでは皆様にとって有益な情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします!

五月が丘鍼灸治療院・内名博志

まず昨年は35名の方が妊娠されました!

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