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院長ブログ・お知らせ

精子のDNA損傷と不育症の関係

今まで流産の原因は女性側にあると考えられて来ました。

もちろん女性の年齢が上がれば流産率が上がるのは紛れもない事実なのですが、流産の原因がわからないことも多く、不育症(流産が2回以上)の原因の約40%が原因不明とも言われています。

その中で、精子の状態が流産に影響するという報告がいくつかあります。

その中でも今回は精子のDNA損傷の割合と不育症の関係についての論文をご紹介します。

Fertil Steril 2019; 112: 54(米国)doi: 10.1016/j.fertnstert.2019.03.003

Sperm DNA fragmentation and recurrent pregnancy loss: a systematic review and meta-analysis

この論文では

不育症の女性をパートナーに持つ男性はそうでない女性をパートナーに持つ男性よりも精子のDNA損傷の割合が高かった

という結果になったようです。

この論文では不育症の女性(流産2回以上)をパートナーに持つ男性579人と対照群(流産歴無しで出産か妊娠継続中の方)の男性434人の精子のDNA損傷の割合を比較したところ、不育症女性のパートナーは対照群に比べて11.91ポイントDNA損傷の割合が高かった。

調査の結果、不育症と精子のDNA損傷の割合の関連が裏付けられたとしています(大規模な前向き研究の必要ありとの注釈つきですが)。

精子は自分でDNA損傷を修復できないため、DNAが損傷した精子が受精する可能性は否定できません(卵子によって修復されることもあるようです)。

これが流産を引き起こす可能性が指摘されています。

精液所見が悪いとDNA損傷率が高くなるという報告( Satoru KANEKO : Observation of DNA fragmentation in human sperm and its exclusion from ejaculated human se- men(Department of Obstetrics and Gynecology, Ichikawa General Hospital, Tokyo Dental college )や

顕微授精の方が流産率が高かった(精液所見が悪いと顕微授精になる)という報告もあるので、

妊娠・出産を目指す上で精子の質を良くするということは必要不可欠

だと言えますね。

ちなみにぱっと見の精液所見が良くてもDNA損傷率が高い場合があるので、病院で問題ないと言われたからと言ってもDNA損傷率まで調べている病院は少ないので、俺は大丈夫とふんぞり返っていてはいけません。

どのような方でもタバコはご法度ですし、生活習慣には気をつけてください!

五月が丘鍼灸治療院 内名博志

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