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院長ブログ・お知らせ

卵巣機能が低下する?!鉄分の摂りすぎに要注意!

鉄分の摂りすぎに要注意

不妊治療中には葉酸やビタミン類のサプリメント、その他様々なサプリメントを飲んでいる方が非常に多いです。

私は不妊治療中の方にどのサプリメントを飲んでいるか初診の時に必ず聞いていますが、その中に鉄剤を飲んでいたり、鉄分も入っているマルチサプリメントを飲んでいる方は少なくありません。

鉄欠乏性貧血が原因で飲んでいる方もいますが、中にはなんとなくで飲んでいる方もいます。

Hum Reprod. 2023 Jun 16;dead118. 

そのような中、このような論文を見つけました。

この論文では不妊治療をしている患者582人を対象とした結果、

鉄摂取量が1日45mgを越えると卵胞数(AFC)が減ることを示しています。

詳細は推定摂取量20㎎/日以下群に比べて、45-64㎎/日群では17%、65㎎/日以上群では32%少なかったと報告しています。

45mg以上を摂取している人が少なかったというバイアスはあるようですが、卵胞数の減少以外にも

生理3日目のFSHが高かった(+0.9)

と報告しています。

FSHが高いということは、卵巣機能が低下していることを示唆するので、

鉄欠乏性貧血でもない限り不妊治療中の鉄分の摂取は20mg/日以下にしておいた方が良いでしょう。

鉄の過剰摂取は着床にもマイナス

また鉄の過剰摂取は着床にもマイナスという意見もあります。

何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。

鉄にしても何にしても適度の摂取が望ましいと言えるでしょう。

鉄分の年齢別推奨摂取量はこちらです。

月経のある女性の鉄分推奨摂取量は10.5mg/日なので、以下を参考にしてみてください。

厚生労働省 e-ヘルスネット

この報告も含め、鉄の過剰摂取が生殖機能に影響を与えることが示唆された報告が多数あるので、不妊治療中の皆様お気をつけください。

ただし妊娠中は普段よりも鉄分が必要になるので、20mg/日ぐらいは摂取しましょう。

その他、ビタミンDやビタミンE、葉酸についての記事も書いておりますので、こちらからご覧ください。

血中ビタミンD濃度が高くなると妊娠率が1.35倍に上昇!!

妊活にはビタミンEがいい?

葉酸摂取で妊娠率アップ!!

大阪府吹田市 五月が丘鍼灸治療院・内名博志

院長顔写真

院長 内名 博志

昭和60年生まれ
明治鍼灸大学(現、明治国際医療大学)卒

日本不妊カウンセリング学会:不妊カウンセラー
一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関):理事

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