

妊活中や妊娠中は、これまで以上に体調管理に気をつかいます。風邪予防のために「うがい薬を使ったほうがいい?」と思う方も多いかもしれません。
しかし、イソジンのようにヨウ素を含むうがい薬は妊活や赤ちゃんの成長に影響することがあるため注意が必要です。
この記事では、妊活中・妊娠中にイソジンを控えたほうがいい理由や、ヨウ素の働き、喉が痛い時に使えるうがい薬の選び方について、わかりやすく解説します。
妊活中・妊娠中はイソジンを控えたほうがいい
イソジンうがい薬にはヨウ素(ヨード)という成分が含まれています。
ヨウ素は体に必要なものですが、とりすぎると甲状腺の働きを弱めてしまいます。甲状腺は妊活や妊娠にとって大切なホルモンであるため、妊娠のしやすさや赤ちゃんの成長に関わります。
妊活中や妊娠中の方は、イソジンを習慣的に使うことは控えたほうが安心です。
妊活中・妊娠中にイソジンを控えるべき理由

イソジンに含まれるヨウ素をとりすぎると、妊活や赤ちゃんの発育に影響が出ることがあります。
ホルモンバランスに影響する
イソジンに含まれている「ヨウ素」を妊活中にとりすぎると、甲状腺の働きが弱まり、ホルモンバランスが崩れることがあります。
特に「プロラクチン」というホルモンの値が上昇すると、排卵や着床がうまくいかず、無月経や月経不順、不妊の原因になることがあります。
プロラクチンは脳の下垂体から分泌され、妊娠中に乳腺を発達させたり、出産後に母乳を作ったりする役割を持つことで知られています。授乳中に多く分泌され、排卵を抑えて、産後すぐに妊娠しないように体を守る働きがあるため、妊活中に増えてしまうと妊娠しにくくなってしまいます。
妊活を続けるうえで大切なホルモン環境を守るために、日常的なイソジンの使用は控えたほうが安心です。
赤ちゃんの発育に関わる
甲状腺ホルモンは、お腹の中の赤ちゃんの脳や神経の発達に欠かせません。しかし、妊娠初期の赤ちゃんは、自分で甲状腺ホルモンを作ることができず、お母さんの体から送られるホルモンに頼って成長しています。
「ヨウ素」は甲状腺ホルモンを作る材料となりますが、逆にとりすぎると甲状腺の働きが抑えられ、ホルモンの分泌が減ってしまいます。
つまり、妊娠初期にヨウ素をとりすぎてお母さんの甲状腺機能が弱まると、赤ちゃんの発育に影響が出る心配があるということです。
妊娠中期になると赤ちゃん自身も少しずつホルモンを作れるようになりますが、それでもヨウ素は胎盤を通って赤ちゃんに移行します。そのため、お母さんがヨウ素をとりすぎると赤ちゃんの甲状腺機能が低下する恐れがあります。
ヨウ素(ヨード)とは
ヨウ素(ヨード)は、海藻や魚に多く含まれる栄養のひとつです。
ヨウ素の働き
ヨウ素が体に入ると、甲状腺という首の前にある小さな臓器に集まり「甲状腺ホルモン」を作る材料になります。
甲状腺ホルモンは、新陳代謝を助けたり、赤ちゃんの脳や神経の発達を支える役目もあります。
日本人の場合は普段の食事で自然にとれていることが多いため、特別不足を気にする必要はありません。ただし、不足しても、とりすぎても体に影響が出やすい栄養素のためバランスが大切です。
ヨウ素の摂取量の目安
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、18〜49歳の成人の目安量は1日140μgです。
また、過剰にとると甲状腺の働きが弱まるため、上限量は1日3mgと決められています。海藻類にはヨウ素がとても多くふくまれており、昆布のだしや海藻サラダを毎日たくさん食べるとすぐに上限を超えてしまうので注意が必要です。
イソジンうがい薬にふくまれるヨウ素は、喉の粘膜からほぼ100%吸収されます。
そのため、毎日のようにくり返し使うと、同じように甲状腺に大きな負担をかけてしまうおそれがあります。
妊活中・妊娠中でも安心して使えるうがい薬

妊活中や妊娠中は「風邪をひかないように気をつけたい」と思う方が多いのではないでしょうか。
薬をあまり使えない時期だからこそ、日頃の対策には自然と気を配るようになると思います。
風邪の予防であれば、水だけのうがいでも十分とされています。外出先から帰ったあとは、水でうがいをしてみてください。
喉の痛みがあってうがい薬を使いたい場合は、ヨウ素をふくまない「アズレン(アズノール)うがい液」を病院で処方してもらいましょう。妊娠中や授乳中でも使用できるとされています。
また、手洗い・マスク・部屋の湿度を保つなどの対策も効果的です。
妊活中や妊娠中の大切な時期だからこそ、体に負担がない方法を取り入れていくのがおすすめです。
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五月が丘鍼灸治療院では「夫婦で授かる」を合言葉に、鍼灸とカウンセリングの両面から妊活をサポートしています。
院長・内名博志は不妊カウンセラーの資格を持ち、多嚢胞性卵巣症候群や男性不妊など、さまざまなケースに対応してきた実績があります。
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