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院長ブログ・お知らせ

胚盤胞移植で着床率が上がる方法。着床率を上げる飲み物や食べ物があるって本当!?

監修者

当院には妊娠・出産を希望される患者さんが多く訪れ、日々さまざまな質問をいただきます。

そこで今回は、胚盤胞移植で着床率を上げるためにご夫婦でできることについて解説します。

胚盤胞移植で着床率が上がる方法

手を繋ぐ夫婦

新鮮胚盤胞移植の場合

新鮮胚盤胞移植とは、採卵した周期に培養した受精卵を子宮に移植する方法です。

移植可能な胚が複数あるケースでは、最も良好な胚から順番に移植します。

新鮮胚盤胞移植の場合、移植する胚の数が数個であれば、着床率を上げるために夫婦生活の頻度を増やすことが推奨されるという意見もあります。

しかし当院の患者さんを診ていると、採卵した後に腹部の張りを訴える方が多くいらっしゃいます。

新鮮胚盤胞移植では採卵周期よりも前の期間に体調を整えるなどの工夫がおすすめです。

凍結融解胚盤胞移植の場合

凍結融解胚盤胞移植とは、凍結保存した胚を解凍して別の周期に子宮内に移植する方法です。

一般的には、新鮮胚盤胞移植よりも着床率が高いとされています。

凍結融解胚盤胞移植で着床率を上げるためには、頻繁に精液を子宮内に曝露させることが有効です。

頻繁に精液を子宮内に曝露させると、精液の精漿に含まれる成分が母体の免疫機能を調整するため、着床率が向上すると考えられています。

当院では病院から避妊を指示されていない場合は、凍結融解胚盤胞移植の2日前までに夫婦生活を1回でも多く持つことをおすすめしています。

しかし凍結融解胚盤胞移植の移植周期の夫婦生活については、次のように医師の中でも意見が割れているのが事実です。

  • ・感染症を予防するために避妊が必要
  • ・感染症の低いリスクを懸念するよりも、少しでも着床する可能性を上げるために夫婦生活をもった方がいい

どちらかが完全に正しいというわけではないため、病院の指示通りにしてもらうのがいいと思っています。

胚盤胞移植で着床率が上がる「飲み物」

水を飲む女性

次のような飲み物は、着床率アップに効果があるかもしれません。

常温の水

水分補給は体調管理に欠かせません。1日あたり1.5L〜2Lを目安にしっかり飲みましょう。

たくさん飲んでも冷えないように常温の水がおすすめです。

スムージー

日本人女性は、ビタミンやミネラルが不足しやすいといわれています。

スムージーは手軽に不足しがちな栄養素が摂取できる飲み物です。

特に妊娠前から摂取しておきたい「葉酸」や「鉄」が含まれる、以下の食材を使うのがおすすめです。

  • ・いちご
  • ・マンゴー
  • ・ほうれん草

ただし、食事をスムージーだけで済ませるのはよくありません。

着床率を上げるには、バランスの良い食事を摂ることが基本です。

ルイボスティー

温かいルイボスティーもおすすめです。

ルイボスティーで着床率が上がると証明されているわけではありませんが、不妊治療中でも安心して飲める香りのいいお茶です。

寝る前に飲むと安眠にもつながります。

胚盤胞移植で着床率が上がる「食べ物」

食事

日頃の食事を整えることも、着床率を上げるのにつながります。

バランスの良い食事

着床率を上げるには、バランスの良い食事が大切です。

バランスの良い食事とは主食・主菜・副菜が揃っていること。

主食・主菜・副菜の揃った食事を1日に2回以上食べられると、栄養素摂取量が適正となることも報告されています。

バランスの良い食事を摂るのが難しい人は、以下のことだけでも意識してみてください。

  • ・炭水化物を毎食とる
  • ・タンパク質を多めにとる
  • ・糖質を控える

からだを整えておくと、着床率が上がるかもしれません。

葉酸

葉酸は、妊娠前から充分に摂取しておきたい栄養素です。

妊娠に気づく前の段階から葉酸を十分に摂取することにより、神経管閉鎖障害のリスクが低減することが数多くの研究で明らかになっています。

葉酸についてもっと詳しく知りたい人は、以下もご覧ください。

>>>>葉酸摂取で妊娠率アップ!!

妊娠すると胎児の成長や胎盤などの生成などのために、これまでよりも鉄が必要になります。

これから胚盤胞移植をする人は、意識的に鉄を摂取するのがおすすめです。

鉄分を含むサプリメントは1日20mg未満にしましょう。

鉄の摂りすぎは卵子の数に影響します。

鉄についてもっと詳しく知りたい人は、以下もご覧ください。

>>>>卵巣機能が低下する?!鉄分の摂りすぎに要注意!

ビタミンD

ビタミンDは、妊活に大きく関わるビタミンです。

とある研究では、血中ビタミンD濃度が高くなると妊娠率が1.35倍に上昇するという結果も発表されています。

ビタミンDは、「鮭」や「きのこ」に多く含まれています。

また日光を浴びることでも生成されるので、毎日少しは日光を浴びるようにしてみてください。

亜鉛

亜鉛は男性にとって重要な栄養素というイメージが強いかもしれません。

しかし実は女性にとっても非常に重要です。

< 女性が亜鉛を摂るメリット >

  • ・女性ホルモンの働きを高める
  • ・卵子の老化防止
  • ・受精卵の細胞分裂の活性化
  • ・子宮環境の向上

< 男性が亜鉛を摂るメリット >

  • ・前立腺の機能向上
  • ・精子量の増加
  • ・精子運動率の向上

亜鉛は、牡蠣、肉類、魚介類に多く含まれています。

ラクトフェリン

ラクトフェリンは、哺乳類のミルクに含まれるタンパク質です。

ラクトフェリンを摂取すると、ラクトバチルスという良い菌が増殖して子宮内の環境が整うとされています。

子宮内の菌の状態は、EMMA(子宮内膜マイクロバイオーム検査)を行うとわかります。

なお牛乳アレルギーの人はラクトフェリンを摂取しないようにしてください。牛乳由来の成分であるため、アレルギー症状が出ることがあります。

サプリメント

どうしても食事による栄養摂取が難しい場合は、サプリメントも活用しましょう。

特に妊娠前に摂取するのが大切な「葉酸」は、食事だけでは十分な量を補いにくいとされます。

また「食品に含まれる葉酸」よりも「サプリメントに含まれる葉酸」の方が、かだらの中で使われやすい性質があります。

サプリメントによる葉酸は1日400μgを目安に摂取するようにしてみましょう。

ほかにも「亜鉛」や「ラクトフェリン」という栄養素は、サプリメントで摂取するのが一般的です。

当院では、サプリメント選びのご相談にも対応しています。

胚盤胞移植で着床率を上げる「生活習慣」

妊娠 リラックス

ウォーキング

適度な運動は卵巣機能の向上や子宮内膜の健康維持につながります。

運動習慣がない人は、ウォーキングから始めてみるのがおすすめです。

ウォーキングをすると心身のバランスも整いやすくなります。

ストレッチ

ストレッチは、血流を改善したりストレスを軽減してくれたりする効果があります。

特に腰や骨盤周りのストレッチをすると、子宮への血流が良くなるため着床率が上がるかもしれません。

十分な睡眠をとる

妊娠の成立には、女性ホルモンが大きく関わります。

夜更かしや不規則な睡眠を避けて十分な睡眠時間を摂ることで、ホルモンバランスが整い、着床率が上がるかもしれません。

当院の「スーパーライザー」は着床率が上がる!

スーパーライザーで治療する様子

当院では、レーザー治療器「スーパーライザー」を導入しています。

スーパーライザーの不妊治療における効果は、次の通りです。

  • ・血管の拡張
  • ・神経興奮の抑制
  • ・卵子の質向上
  • ・着床率の向上

当院ではスーパーライザーを導入してから凍結胚盤胞移植の妊娠率が向上

特に40歳以上の患者さんでは、良い結果が出ています。

2022年末までのデータでは、妊娠率は50.3%(72/143)にのぼります。

最新のARTデータブック2020によれば、全年齢の凍結胚盤胞移植の妊娠率は40.6%ですので、当院では約10%の上乗せ効果があるといえます。

>>当院のレーザー治療について、詳しくはこちら

胚盤胞移植で着床率を上げることに関して、よくある質問

ここでは、よくあるご質問にお答えします。

凍結胚移植前の夫婦生活では避妊すべき?

病院の指示に従ってください。

凍結胚移植前の夫婦生活については、医師の中でも意見がわかれています。

当院では病院から避妊を指示されていない場合は、凍結融解胚盤胞移植の2日前までに夫婦生活を1回でも多く持つことをおすすめしています。

パイナップルは着床率を上げる?

パイナップルに含まれる酵素が抗炎症作用を持つため、子宮内膜の環境を整える効果が期待されています。

しかし医学的な証拠はまだ不十分であるため、パイナップルを食べたからといって着床率が上がるとは断言できません。

アーモンドは着床率を上げる?

アーモンドにはビタミンEやマグネシウムが豊富に含まれており、健康維持や妊娠に良い影響を与えるとされています。

しかしアーモンドが直接的に着床率を上げるという医学的証拠は限定的です。

バランスの良い食事と組み合わせて摂取するのがいいでしょう。

まとめ

今回は、胚盤胞移植で着床率を上げるためにできることを紹介しました。

当院ではレーザー治療器「スーパーライザー」を使用して着床率が上がるようにサポートしています。

胚盤胞移植で着床率を上げることにご興味がありましたら、お気軽にご相談ください。

院長顔写真

院長 内名 博志

昭和60年生まれ
明治鍼灸大学(現、明治国際医療大学)卒

日本不妊カウンセリング学会:不妊カウンセラー
一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関):理事

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