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院長ブログ・お知らせ

葉酸摂取で妊娠率がアップ!?生理周期との関係や取り方も解説

監修者

「妊活を始めたら葉酸を摂った方がいい」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

葉酸は、妊娠する前から意識して摂っておきたい栄養素です。海外の研究では、葉酸を摂ることで妊娠率が上がる可能性があることも報告されています。

本記事では、葉酸と妊娠率の関係、正しい取り方などについて、分かりやすく解説します。

葉酸は妊娠前から重要!

葉酸には、細胞を作る働きがあります。

妊活中から意識して摂取したい栄養素として知られていますが、その理由は神経管閉鎖障害を予防する効果が期待できるためです。

妊娠が成立するとおよそ28日で、赤ちゃんの脳や脊髄のもとになる「神経管」という部分が閉じます。この神経管が、何らかの要因で閉じない状態を「神経管閉鎖障害」と呼びます。

神経管閉鎖障害になると、背中にこぶができたり、水頭症などのトラブルを伴ったりする場合もあります。

神経管閉鎖障害の予防に役立つ

神経管閉鎖障害のリスク要因は、以下のようなものです。

  • ・葉酸不足
  • ・喫煙
  • ・抗てんかん薬の内服
  • ・糖尿病などの影響
  • ・遺伝的な要因

しかし、多くの海外研究では「神経管閉鎖障害の半数ほどが、葉酸の十分な摂取によって予防できる可能性がある」と報告されています※1

多くの場合、妊娠を知るタイミングよりも神経管が閉じる時期(受胎後およそ28日)の方が早くなります。

つまり、神経管閉鎖障害を防ぐためには、妊娠する前から葉酸を摂ることが大切なのです。

※1:一般社団法人日本小児神経外科学会|「適正な葉酸摂取による神経管閉鎖不全症の発生予防」の啓発活動に関するご案内

葉酸が妊娠率に与える影響

妊婦さんのお腹

葉酸は妊娠のしやすさにも影響すると報告されています。

葉酸サプリメントの摂取で妊娠率が上がる

デンマークで行われた研究※2※3では、食事やサプリメントから摂取する「葉酸の量が少なくなるほど妊娠しやすさが低くなる傾向」が示されています。

妊娠のしやすさを示す指数は、葉酸の摂取量400µg以上を1.00とした場合、次のように変化しました。

葉酸の摂取量※2の研究※3の研究
250µg〜399µg0.920.95
250µg未満0.800.81

また、※3の研究では、葉酸サプリメントを使用している人は、使用していない人よりも妊娠率が1.15倍高いという結果も出ています。

葉酸単独のサプリメントでも、葉酸を含むマルチビタミンでも、妊娠率は高くなる傾向です。

生理周期が乱れているほど効果が高まる

生理周期が不順な場合と安定している場合で比較すると不順な場合は妊娠率が1.35倍であり、安定している場合の1.11倍より高かったと報告されています。※3

また、生理周期によっても違いがあったと報告されています。

  • ・27日未満の人 → 妊娠率1.36倍
  • ・30日以上の人 → 妊娠率1.24倍
  • ・27日〜29日の人 → 妊娠率1.10倍

一般的に生理周期は27日〜29日が標準とされますが、それより短い人や長い人では、葉酸を摂取した場合の効果がより大きい傾向が見られました。

妊活中の葉酸は1日400㎍

サプリメントを飲む女性

日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、妊娠を考えている人や妊娠初期の人は、通常の食事とは別に1日400µgの葉酸をとることが望ましいとされています。

日本人は葉酸を体内で利用しにくい体質の人が多いといわれており、十分な量を摂ることが大切です。

食事だけで摂るのは難しい

葉酸は、次のような食品に多く含まれています。

  • ・海藻
  • ・卵
  • ・納豆
  • ・緑黄色野菜

いずれも手に入れやすい食品ですが、毎日の食事だけで必要な量を摂るのは簡単ではありません。1日400µgの葉酸を食品でまかなおうとすると、かなりの量が必要になります。

  • ・生キャベツ:約1/2個(500g相当)
  • ・ほうれん草のおひたし:約4皿分(1皿100g相当)

また、葉酸は水に溶けやすく熱に弱い性質があり、茹でたり炒めたりすると、葉酸が大きく減ってしまいます。

サプリメントの活用がおすすめ

「食事由来の葉酸」と「サプリメントの葉酸」は、体内での利用効率が異なります。

食事由来の葉酸は、体に吸収される前に分解が必要です。そのため、実際に吸収される量は50%〜80%と報告されて言われています。

一方、サプリメントに使われる葉酸は、体に吸収されやすい形で作られているため、吸収率が高いとされています。

体内への吸収率を考えても、葉酸サプリメントは活用した方がいいでしょう。

おすすめサプリメント

葉酸サプリには、単独タイプとマルチビタミンタイプがあります。

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妊娠と葉酸に関してよくある質問

ここでは、妊娠・妊活と葉酸に関するよくある質問に回答します。

葉酸サプリは飲まない方がいい?

葉酸サプリに対して不安を感じる人は少なくありません。特に、妊活中や妊娠中は、赤ちゃんへの影響が気になりやすく「できるだけ自然な食品から栄養をとりたい」と感じることが多いでしょう。

しかし、1日400μgの葉酸を食事だけで摂ることは、ほぼ困難です。

またサプリメントに含まれる葉酸の方が吸収されやすいメリットもあるため、上手にサプリメントを活用しましょう。

「1日〇粒」という目安量を守れば、過剰摂取も避けられます。

妊娠初期に葉酸を飲まなかったらどうなる?

妊娠初期に葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害のリスクが高まるとされています。ただし、妊娠初期に葉酸を飲んでいなかったからといって、必ず神経管閉鎖障害になるわけではありません。

葉酸サプリはいつから飲めば良い?

葉酸は、妊娠が成立してからおよそ28日ほどで起こる、赤ちゃんの「神経管の閉鎖」に深く関わります。

この時期は妊娠に気づいていないことが多いため、妊娠を望んでいる段階で葉酸を摂り始めましょう。

妊活に関するお悩みは当院へ

五月が丘鍼灸治療院

今回は、妊活中に必要な葉酸のとり方や、妊娠率との関係についてお話しました。妊娠しやすい体を作るためには、食事や生活習慣の見直しも欠かせません。

五月が丘鍼灸治療院では、日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラーである内名院長が、鍼灸とカウンセリングの両面から妊活をサポートしています。

  • ・妊娠に向けて何をしたらいいかわからない
  • ・夫婦で妊活の温度差があってつらい

このようなお悩みがあれば、いつでも気軽にご相談ください。

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院長顔写真

院長 内名 博志

昭和60年生まれ
明治鍼灸大学(現、明治国際医療大学)卒

日本不妊カウンセリング学会:不妊カウンセラー
一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関):理事

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